人は誰でもが社会の一員です。 社会とは自分と世間(自分以外)の総括であるので、 生きている限りは誰でもが、漏れなく社会の会員なのです。 だからこそ皆、世間を意識する。自然なことです。 その中で自分の立ち位置を見失い、自分を肯定できずに、 不安と恐怖に飲み込まれてしまった人に有効なのがカウンセリングです。

従ってカウンセリングは、見失った自分を再認識し、 その上で自分のまま、社会の中で生きれること。 決して、世間を批判し、バカにすることで自分を肯定していくことではなく、 自分と自分以外の違いを受け入れることです。

自分を知っていくとき、自分の優しさや正しさに感嘆するばかりではなく、 至らなさや未熟さ、醜さや悪どさなどと直面することがあります。 それが社会の中ではどんな自分に映り、どんな位置であっても、 『それが自分なんだ』と受け入れるしか、自分のままで生きられる道はありません。

逆に言えば、自分を偽ってきたからこそ苦しかった。 ならばそれを辞める他ない、ということです。 カウンセリングの途中では、見えてくる自分に抗(あらが)い、 何度も行きつ戻りつをすることがあります。 それを含めて、正に、自分との戦いなのです。 自分てヤツに出会えたなら、その人生は少なくとも苦しさからは開放されます。 しかしそうでない限りは、たちまち苦しさが顔を持ち上げてしまうでしょう。