誰でも、不快な気分に陥ることがあるでしょう。 例えば、「こうあるべき」という思いに裏切られた時、「こうあるはずではない」という 不快な気分に陥いります。 その不快な気分に思い悩み、その気分を否定し、それを振り払おうとすれば するほどはまり込む状態が「とらわれ」、エネルギーがそこに偏っていく状態です。

それに執着しやすい方にはあるパターンがあります。 例えば、電話恐怖の場合、電話が鳴った時ドキドキしてしまう。 恐怖や不安などが襲ってきて、その不快感を抑えようと、消そうとする。 けれども一旦感じてしまった不快感を無いものにすることは無理。 にもかかわらず、振り払おうと格闘しその矛盾にとらわれていく。 電話の音が恐怖なのではなく、その時に沸き起こる不快感。

例えば、以前に電話業務で味わった憤りや不満、恐怖など、抑圧されていた感覚を 思い出したとか、以前に、母親からひどく叱られ、自分を否定されたと感じたときに 電話が鳴り響いていたとか、そういう経験と結びつく事があります。 それが電話の音と繋がるとその気分にとらわれてしまうのです。

厄介なのは、その不快感を悪、劣、下と感じ、自己否定感、罪悪感を作り出している事。 それは、経験・体験の中で作られた自己解釈、思い込みです。 であれば、それを見つめ直す事によって、あるがままの感情、自分の価値観が 見つけられます。もう一度、良い悪いではなく・・・ 自分の本質がわかるとそれらの症状から解放されます。 単に、必要がなくなるからです。

このようにエネルギーが偏っていく状態を神経症的傾向とすれば、もうひとつ、 エネルギーがなくなっていく状態のうつ的傾向のパターンがあります。 うつになりやすい方は、「こうあるべき」という主観に向かって、頑張って頑張って、 優、上、美、明などを求めて振舞い続け、ある時自分の主観としての理想から、 劣、下、醜、暗などの立場になった時エネルギーが減少、なくなっていく状態です。

例えば、よき妻・よき母を目指し、無理や我慢を美徳と考え、他人や社会を意識し、 明るく立派に振舞い続け、ふと理想より劣っていると感じたとき、または、装うのに疲れた時、何もやる気がなくなってしまう。 或いは、第一線で活躍していたサラリーマンの退職や、大きなプロジェクトを退いた時、 自分を、無用・価値が無いと感じてしまうと一気にエネルギーが減少していく状態。

どちらのパターンにもいえる事は、自分のこころのあるがままを拒否していること。 そしてどちらも共通して、思い込みの価値観から反応しているのです。 もう一度価値観を見つめ直される事をお薦めします。 一人では迷路にはまりやすいでしょうが・・・