歓楽街での逃避行

些細なことに拘り、湧き出る感情を思いっ切り出せることの快感。 それをガチに受け止め、互いにぶつかり合える気持ちよさ。私の至福のとき。 先日も、夜の国分町でその事件は起きた。

事のキッカケは書くにも足りないことなのだけれど、 国分町にある、オールディーズを生バンドが歌い、踊れる素敵なお店の中で、 友人に食べさせたい料理を、夫がパクパク食べているのに腹を立て 文句を言った私に対し、「はっ?いーだろうが。お前帰れや!」と言われてケンカ。 「あっそ、んじゃサヨナラ」と席を立つ私。 今書いていてバカバカしいが、そこからがすったもんだのやり取りの始まり。

帰ると言ったら帰ろうとする私を引きとめようとする夫との、 誰はばからぬ2人の問答。 周りの客はフロアでダンスを楽しんでいたので、 冷ややかな眼差しを向けられることはなかったが、 バンドの人々は、演奏しながらこちらをチラ見。 どうにかして撒いて帰ろうとトイレだといって立つが、トイレの外で待ち構える夫。 仕方なく店に留まり、お酒をガブ飲み。一緒にいた友人2人は、 いつものことだと自分達で盛り上がり。

ほどなく店を出て、いざ次の店へ!と皆が歩き出す瞬間、 反対方向へダッシュし逃げた。 見知らぬ夜の国分町。それでも知るか!と思いっ切り走る走る。 全速力で次の角を曲がり、もういいかなとハァハァしてると、「おいっ!」と後ろに夫。 やっぱ見つかったか! と、いつものドタバタ劇が始まる …… 今回はこんな感じで幕開けしたけど、その時々でその立場が入れ替わる。 ひとたび始まると、理屈や筋など関係なく、嫌なら嫌の感情をただストレートに、 スネたりダダこねたり、叫んだり座り込んだり、思いっ切りできることが凄く気持ちいい。

キチガイだと言われようと、ただの人間はこんなもんだと思うけどね。 まあそれができるのも、何をさらけ出してもビクともしない間柄だと、互いに解っている。 それっていいでしょ。 知的だとか、大人っぽいとか、人格的だとか、立派だとか、そんな風になる必要もなく おばあちゃんになっても 私は子供みたいにスネもケンカも、しているだろう。